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〒053-0803 苫小牧市矢代町2丁目9-13

治験とは

ひとつの薬が誕生するまでには長い年月と多くの手続きが必要です。まず基礎的な開発研究があり、その効果、安全性の確認を動物で行います。動物実験でいくら安全性と効果が確認されても、最後の段階ではヒトを対象とした有効性と安全性の確認が行われなければなりません。このヒトを対象とした薬剤の臨床試験が治験です。
新薬の誕生には治験が必要不可欠です。
また全く新しい薬剤ではなくても、外国で発売されている薬や、国内ですでに別の疾患の治療に使われている薬剤が、他の疾患に効果があるかどうかを確認するためにも治験が行われます。
当院ではこのような治験を患者様の協力のもとに行っておりますが、臨床試験というとあたかも人体実験というような理解をされている方がおられるかとも思いますので、私どもの治験の実情を説明させていただきます。

治験での約束事

治験が「人体実験」とならない為に、絶対に守らなければいけないいくつかの約束事があります。

  • 治験を行う医学的・科学的意義が十分に吟味されていること。
  • 治験の危険性と利益が比較考量されあらゆる手段をつくして危険を最小限に抑えるよう努力すること。
  • 治験及び臨床試験に参加していただけそうな方に対して、インフォームドコンセント(十分な説明をしてそれに対し納得をしてもらうこと)を十分に行ってから参加の了解を得ること。
  • 参加していただける方の人権と安全性を守ること

全ての治験はこの理念を遵守して行われています。私達の病院でもこの基準を厳守して治験を行います。

治験の段階

治験は3段階に分かれていて、1段階ごとの結果が出てから次の段階に進みます。

第1段階 (第1相) 比較的少数の健康なボランティアを対象に薬の副作用、安全性について確認します。
第2段階 (第2相) かなりの数の患者様を対象に有効で安全な投薬量や投薬方法などを確認します。
第3段階 (第3相) 多数の患者様を対象に有効性と安全性について既存薬との比較などを行います。

当院では第2相からの治験のみを行います。
従って皆様が参加していただく治験薬での一般的な安全性は既に確認されています。

安全性、副作用について

治験に参加していただける患者様にとってもっとも不安に思われることが副作用、安全性の問題だと思います。 一般的な安全性が確認された未発売の薬剤だけでなく、既に外国で発売されている薬剤にしても、また国内で他の適応症でこれまでに広く使用されている薬剤でもその使用によって副作用が現れる可能性は否定できません。
副作用の発生を減少させるのに治験に参加していただける患者様に心がけていただきたいことを上げて見ます。

まず患者様自身の状況の把握が重要です。

  • アレルギーの有無
  • かつて服用して何らかの障害の出た薬
  • 既往歴 (以前どんな病気にかかったか?)
  • 肝疾患・腎疾患の有無
  • 家族歴 (家族がかかった病気)
  • 他院で処方されている薬

などが医師からたずねられます。
できる限り自分自身の状況を医師に伝えるようにしてください。

次いで治験薬の飲み方です。
決められた量を、決められた回数、決められた方法できちんと飲んでください。
飲む量や回数を勝手に変えたり、お酒やコーヒーと一緒に飲んだりはしないでください。

治験では安全性を最も優先し、副作用の発現に対しいち早く対処できるような体制になっています。
患者様はいつでも担当医師や担当の治験コーディネーターに相談してください。
治験中に吐き気、頭痛など、少しでもいつもの体調と違う感じがあれば、直ちに治験担当医師に早めに申し出て下さい。
勿論それらが薬によるものかどうか不明でも結構です。
若しそれが薬の副作用であればその薬を中止することで殆どの症状は消失します。
また、より重大な副作用であっても初期に適切な治療をすれば重篤なものとならずに済みます。

治験への参加を断れるのか?

担当の医師に治験への参加を勧められたのにそれを断ると次からその医師の診察を受けにくくなるのではないかと心配される方がおられるかもしれませんが、決してそのようなことはありません。 治験を行っている医師や、担当の治験コーディネーターの話を聞く前でも、全く気が進まないからと断るのも自由ですし、詳細な話を聞いてから断ることも自由です。 ましてやその後の診察に差し障りが出るなどという事は絶対にありません。 また治験に参加に関しては全てのプライバシーは完全に守られます。